働くブログ

法定雇用率制度の矛盾点

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障がい者だから就職できる、というテーマを

法定雇用率を中心とした障がい者の雇用促進

制度や取り巻く環境からいろいろと考えてき

ました。

ここでは改めて、法定雇用率の存在意義、メ

リット、デメリットについて考えてみたいと

思います。


そもそも法定雇用率の歴史的な背景を見てみ

ると、戦争による怪我の後遺症で障がいをも

った軍人たちの社会復帰というところまで時

代がさかのぼります。


しかし、その時点では雇用率というところま

で話はいかず、職業訓練というところにとど

まっていました。


その後、国民全体の職業安定法とともに身体

障害者雇用促進法という法律が整備され、同

時に雇用率という考え方も出てきました。


ただ、この時点でもまだ雇用率の義務化まで

はいたらず努力目標という意味合いでした。


そしてとうとう1976年に法定雇用率という考

え方の元に、この雇用率の達成が義務化され

、達成できなかった場合は不足分について納

付金を支払うということになりました。


この時点では、身体障がい者のみであったの

が、その後知的障がいに範囲が広がり、現在

は精神障がいも雇用率の算定対象となってお

り、2018年には精神障がいも正式に義務化さ

れます。


興味深い点として、法定雇用率が義務化され

た時点においても、未達成の場合の罰金に当

たるものが納付金という名の元に支払われて

いることです。


障害者雇用促進法は法律ですからこれに違反

すれば罰金であるはずなのに、そうはしてい

ないという現実的な判断があります。


これはある意味、自動車のスピード違反と逆

の行政運用という面があります。

つまり、スピード違反をしても見つからなけ

れば罰金は払わなくてもいいわけですが、そ

もそも自動車が100キロ以上出せる能力がある

こと自体おかしいのにも関わらず、その点に

ついては行政は未対応です。


一方、障がい者雇用の場合は企業には報告義

務があるのでどの企業が法律違反かは全て分

かるものの、違反していても犯罪とはならず

納付金の支払いで済ましているわけです。

(続く)